言語障害とは、どのような障害なのでしょうか?

言語聴覚障害は、子どもから大人まで、広い年齢層でみられます。その原因は以下に示すように様々で、多様な問題をはらんでいます。

失語症 動障害性構音障害 機能的構音障害 口蓋裂言語 吃音
言語発達遅滞 脳性麻痺言語 聴覚障害(難聴) 音声障害 摂食・嚥下障害
コミュニケーション障害をもたらすその他の問題
失語症

脳出血、脳梗塞等の脳血管障害や交通事故による頭部外傷により、大脳の言語中枢が損傷を受け、「聴く」「話す」「読む」「書く」といった言語能力が障害されます。言いたいことばが言えない、言い間違いをする、他人の話すことばが理解できなくなる、などの症状が現れます。また、読んだり書いたりすることも困難になります。運動性失語症(ブローカー失語)、感覚性失語症(ウェルニッケ失語)など、様々なタイプがあります。主に成人の言語障害ですが、小児でも通常の言語発達をしている途中で脳障害を生じると、失語症になることがあります。

 
運動障害性構音障害
脳出血、脳梗塞等の脳血管障害等により、発語器官(唇、舌など)を動かすための神経の働きが損なわれ、筋肉の麻痺や協調運動障害がおこるために生じる言語障害です。ろれつの回らないしゃべり方になったり、ガラガラ声になって聞き取りにくくなったりします。
 
機能的構音障害
日本語の発音は、4歳から6歳前後に発達が完成するものです。しかしこの年齢になっても幼児音(サ行がタ行になる等)がみられ、しかも聴覚や発語器官などに明らかな原因が認められない場合を言います。主に小児の言語障害です。
 
口蓋裂言語

口蓋裂は先天的な疾患ですが、乳児期に外科的な手術によって治療を行います。しかし手術後に誤った構音の習慣が固定してしまうことがあります。主に小児の言語障害ですが、成人にもみられます。例:「オカアサン」が「オアアアン」などのように聞こえる場合があります。

 

吃音

ことばの一部を繰り返したり、引き延ばしたり、詰まって言えなくなります。小児から成人まで、広い年齢層でみられます。例:ボボボボクハ・・・、 ボークハなどと言うことがあります

 
言語発達遅滞
知的発達の遅れがあったり、対人関係が育たないなどの種々の原因でことばの発達が遅れることがあります。ダウン症候群、自閉症、知的障害などによって生じます。また、知的発達は正常でも、能力間にアンバランスがあるために、ことばや読み書きの発達が遅れる場合もあります。学習障害(LD)児などがこれに含まれます。小児の言語障害です
 
脳性麻痺言語
脳性麻痺のために、運動障害性構音障害が生じ、それに加えて言語発達の障害や知的障害を伴う事が少なくない複合的な言語障害を示します。運動障害のために呼吸・発声・発音(構音)などがスムーズにできず、一つのことばを言うのに時間がかかったり、発音がはっきりしなくて言いたいことが相手にうまく伝わらないなどの問題が起こります。主に小児の言語障害ですが、成人にもみられます
 
聴覚障害(難聴)
聴覚の障害によって聴こえが悪くなる状態をいいます。聴覚障害には高度難聴から軽度難聴まで、また治療可能なものから治療困難なものまで、様々な種類があります。聴覚障害があると子どもの場合には言語発達が遅れます。また成人の場合には社会生活上、大きな不便を強いられます。こうした不都合を少しでも軽減するように人工内耳などの新しい治療法も開発されています。小児の場合は先天性難聴、成人の場合は中途失聴などが多くみられます
 
音声障害
喉頭の病変や不適切な発声習慣等の様々な原因で、大きな声が出ない、声が嗄れる等の症状がでることがあります。広い年齢層でみれらます
 
摂食・嚥下障害
食べる・飲むといった食事動作を摂食・嚥下といいます。これらはしゃべる時に使う発声発語器官(舌、唇など)と同じ器官を用いるため、運動障害性構音障害が生じると、食事動作も障害される場合が多くみられます。これを摂食・嚥下障害と言います。脳血管障害による後遺症だけで無く、脳性麻痺などによっても、うまく口から食物を摂取できず、むせたり、咀嚼ができなくなることがあります。乳児から成人まで、広い年齢層でみられます。
 
コミュニケーション障害をもたらすその他の問題
上にあげたことばの障害の他に、環境要因、心理的要因などによってコミュニケーションの問題をきたす種々の場合があります。また、近年は高次脳機能障害として、記憶障害や認知障害など、さらに痴呆の問題などが注目され、私たちもお手伝いすることがあります

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